【Offスイッチはない】不安をなくそうとすることよりも不安への耐性を高めるほうが健康的
こんにちは。
美爽律整体アンリーシュ院長 澄田です。

不安というのは、
将来起こりうるできごとに対して
「もしこんな事態になってしまったら
どうしよう」と
心の中に自然と
生まれてくる感情のことです。
長引く不調を抱え
不安を強く感じる患者さんに
不安とは、私たち人間に本来備わった
大切な防衛本能の一つなのです。
それは「危険を回避する」
「先を見通して対策を立てる」
「万が一に備える」
という生存に必要不可欠な機能ですよ。
と説明すると、
多くの方が
安堵の表情を見せてくださいます。
ただし、不安が過度に強くなり
日常生活に支障をきたすようになると
それは深刻な問題となります。
私が整体師として
体に触れて感じることは、
不安の強い方に
共通する特徴があること。
それは体の緊張が強く、
その結果として内臓機能が
低下している傾向です。
不安が強いために
内臓機能が弱まるという
因果関係も考えられますが、
むしろ逆の可能性も重要です。
つまり、内臓機能の低下は
生命力の低下を意味し、
それが本能的な
不安を引き起こすのではないかと
考えています。
私たち人間は『哺乳類』として、
群れで生活することを
本能として持っています。
内臓機能の低下
すなわち生命力の低下は、
群れについていけない、
群れから取り残されるかもしれないという
本能的な不安を呼び起こします。
それは、脱落への不安
取り残される不安という
漠然とした形で表れます。
さらにそれは、
自分の存在価値への疑問
社会での居場所への不安へと
発展していきます。
このように、
漠然とした不安の根源には
内臓機能の低下が
関係しているのではないかと
私は考えています。
そのため、
不安を抱える方に対して
「不安をなくす」という
心理的なアプローチだけでは
十分な解決に
至らない可能性があります。
なぜなら、不安は
目に見えない観念的なものであり、
簡単にスイッチを
切れるものではないからです。
むしろ、
取り除こうとすればするほど
意識が向いてしまい、
新たな不安が湧き上がってきます。
しかし、整体によって
全身の状態が改善され
内臓機能が活性化されてくると、
多くの方に心理的な変化が見られます。
気持ちが前向きになり、
物事を楽観的に捉えられるようになり、
心の余裕が生まれてくるのです。
これは、体力が充実することで
漠然とした不安が
そもそも意識に上らなくなるためです。
そうなると、
不安を感じながらも行動できる
不安があっても
「その時になって考えよう」と思える
「何とかなる」と信じられる
そんな心の余裕が生まれてきます。
不安と上手に付き合いながら
生きていくことこそが
より健康的な生き方なのです。
「肝が据わっている」
「腹が据わっている」
というのは、
まさにこのことを
表現しているのではないでしょうか。
そして、
この心の安定性の鍵を握るのは
内臓の健康状態なのです。



