【ポリヴェーガル理論】移動性・難治性の慢性疼痛は自律神経系の誤作動が原因
こんにちは。
美爽律整体アンリーシュ院長 澄田です。
前の記事の続きになります。
強いストレスやトラウマを経験すると
身体は自己防衛のため
自律神経系の一つである
背側迷走神経を活性化させます。
これは、いわゆる
「フリーズ反応」や「シャットダウン」
と呼ばれる状態で
小動物が危険を感じた時にする
「死んだふり」に似た反応です。
この状態では、以下のような症状が現れます
・血流量の減少と体温低下
・脱力感や体の重さ
・疲労感の増加
・無気力や表情の乏しさ
・全体的な活動量の低下
多くの方がこの状態で
慢性的な痛みを経験します。
具体的な症状として
・頭痛、首や肩のこり
・歯ぎしりや食いしばり
・めまいや耳鳴り
・関節炎やアレルギー反応
・手足の冷えや生理痛
・胃腸の不調(炎症や便秘)
・免疫力低下による風邪のかかりやすさ
特徴的なのは、痛みの「移動性」です。
ある部分の痛みが治まると
別の場所が痛み始める、
または
施術中に痛みが移動していく
といった現象が見られます。
重要なポイントは
これらの痛みの本質が
局所的な問題ではなく
神経系の機能異常にある
ということです。
神経系のエラーが起きて
「痛み」という信号が
過剰に脳に送られていること。
例えるなら、
建物のいたる所に設置された
警報システムが誤作動を起こし、
実際の危険がないにもかかわらず
警報が鳴り続けているような状態です。
体中に張りめぐらされて
体の活動を
モニターチェックしている
自律神経系統に問題があるのです。
つまり、
個々の症状に対する対処療法ではなく
自律神経系全体の正常化が
治療の第一歩となります。
幸いなことに、
自律神経系の正常化に
特別複雑な処置は必要ありません。
むしろ、
とてもシンプルなアプローチで
改善が可能です。
その具体的な方法について
これから詳しく説明していきましょう。



